「家を買う」という事Vol.6 | センチュリー21グローバルホーム


  • 「家を買う」という事Vol.6




    ~「貸せる」と「売れる」と中心部までの距離~
    「貸せる」「売れる」「自分好み」の3点ですが、今回はこのうち「貸せる」と「売れる」について少し補足をしたいと思います。以前、これら2つの視点について、「いずれもの分析結果が優秀になることは稀」「いずれもが優秀であることに固執しない方が良い」と申し上げました。これにはきちんとした理由があります。特に「どちらかは優秀でも、もう一方はそうではない」というパターン。この結果がチグハグになるパターンですが、立地によっては「当然」といえる場合があり、この視点だけではすべての不動産の優秀さを導き出すことができません。具体例も交えながらご説明していきたいと思います。
    まずチグハグなパターンを細分化しますと、下記の2パターンが考えられます。家賃は高めにできても、売ると意外に安い」=貸すと高い・売ると安い「購入時の価格が高い割に、賃料が取れない」=貸すと安い・売ると高いまず、前者の「貸すと高い・売ると安い」ケースですが、中心部に近いが住みたい街としての人気度が高くないエリアで起きやすいです。「治安」や「環境」に不安がある地域や、中心部から近いものの駅の規模が小さく商業施設が少ない各駅停車駅等で良く見受けられます。
    次に後者の「貸すと安い・売ると高い」ケース。こちらは、中心部からの距離は遠いものの、街そのものは人気でブランド力が強いエリアに多いです。某「住みたい街」のランキング上位に常に名前が挙がってくる街がわかりやすいでしょうか。なぜこのようなことが起きるのか、理由は以前にも少し触れたのですが、賃料と売却価格の相場は動き方が違うことに起因します。一概には言えませんが、賃料は中心部に近ければ近いほど高くなりやすいです。
    対して、売買価格は中心部から遠くとも住宅地として格の高い高級住宅街であれば高くなります。賃料は「利便性」に対する比重が大きいのに対し、売買価格は「利便性」以外の「治安」や「環境」など、他の要素にも重きを置いているためにこういった差が起きています。皆さんも中心部の便利な駅で「借りる分には便利だからいいけど買うにはちょっと・・・」と思う駅や、「独身時代に借りるにはちょっと不便だけど、子育てには良さそう」と思う駅というと思い浮かぶエリアがないでしょうか。
    こういったケースが実際にたくさんありますので、「貸せる」と「売れる」の両立ができなくても優秀な不動産は数多く存在しています。
    皆様も「貸せる」「売れる」の分析結果がチグハグであったとしても、気落ちせず地域特性も踏まえご検討頂けますと幸いです。

    ~戸建とマンション、選び方の差~
    一戸建てとマンションの違いについてはそこまで質問される機会は多くなく、既に皆様のお好みに応じて選択済みの方が多いのですが、「選び方の差」についてはある程度お話する機会があるので触れておきたいと思います。
    まず、大枠の考え方をお伝えしてしまうと、「一戸建て=土地重視」「マンション=建物重視」といえます。一般的に多くの一戸建ては木造建築です。木造はしっかりと建築されたものを細やかに手入れすることで長く住むことも可能ではありますが、一般的には「20年から30年程が寿命」と言われています。
    つまり、コンディション次第ではありますが「建物は数十年後には無価値と判断されてしまう可能性がある」ということはリスクとして捉えておく必要があります。
    ちなみに、木造以外にも鉄骨造や稀にコンクリート造の一戸建ても存在していますが、長短の差はあれど「寿命がある」という点は共通しますのでリスクの脅威度に差はあれど、リスクそのものは認識しておいて損はありません。話を戻しますが、いつか無価値になってしまうかもしれない建物に対し、土地は経年劣化をしませんので無価値になることはそうありません。何年後に売却したとしても土地分の価格は回収できる可能性が高いということです。
    故に、一戸建ては「土地の価値を見ろ」とよく言われており、これが「土地重視」とお伝えさせて頂いた理由です。
    しかし、マンションとなると話が変わります。利便性・人気の高いエリアでは、築数十年を経過したマンションでも「レトロ」や「ヴィンテージ」と言われ、未だに高値で取引されているマンションが数多く存在しています。借地権でない限りマンションでも各部屋毎に土地は付随していますが、そもそも各部屋に付随している土地の大きさは微々たるものですし、マンションの所有者皆様で共有している状態ですのでご自身だけの意志で何か手を加えるということはできなくなっています。先にご紹介させて頂いた「レトロ」なマンションほどの「高値」を、その小さな土地の価格のみで賄えるケースは基本的にありません。つまりマンションの場合、将来的な売却時には土地のみではなく、建物の価値も重要視されていることになります。手入れが行き届いているマンションであれば築年数が古くとも建物の価値が評価されるのです。ですので、マンションについては「建物重視」とお伝えさせて頂きました。
    まとめますと、一戸建ての購入を検討される場合は「土地のポテンシャル」も必ず確認するべきで、逆にマンションは土地だけでなく「建物の質・管理体制」等の確認が重要になります。
    後日、これらを見極めるときに注目したいポイントなどもご紹介させて頂きますので、ご参考にお役立て頂けますと幸いです。

     


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