買うよりも売る方が難しい/家を売るということ(5)不動産コラムVol.47 | センチュリー21グローバルホーム


  • 買うよりも売る方が難しい/家を売るということ(5)不動産コラムVol.47



    家を売るということ
    「家を売る」ということ(5)

    買うよりも売る方が難しい


    日本の中古不動産市場は「買い手市場」

    ご自宅の売却を始める前に、知っておいてほしいことがあります。それは「売ることは買うことよりずっと難しい」ということです。現在日本の中古不動産市場は買い手が強い市場です。市場から見ても、売るのが難しいのです。

    また市場もさることながら、もともと売買というのは「買う」よりも「売る」方が難しいのです。
    例えば大人気のネットオークション。誰もが安く買いたいと思います。その場合は、商品を探して自分のほしい価格で入札して買うわけですが、「これ以上高い値段では買わない」と思えば「買わなくてもいい」という選択肢があるのです。買う場合の判断基準は、買える価格をクリアすればいいのです。


    (売れる価格)<(住宅ローン残高)、になることもある

    しかし売る場合はそうはいきません。なぜなら、まず「自分が買った価格」というものがあります。売るということは、当然過去に買っているはずです。
    例えば、10年前に買ったご自宅で当時は4000万円で購入。今、売り出そうと査定をしたら2500万円にしかならなかった。住宅ローン残高は3000万円。売っても500万円の赤字が出る。今500万円もの資金は手元にない…。


    ■「売れる価格」があっても、売主には「住宅ローン残高」がある
    不動産・売る値段はいくらにする?



    こうなった場合、不動産会社に支払う手数料や諸経費を考えても、最低3100万円前後で売らなければならないということになります。これは「売りたい値段」です。

    しかし、査定してもらった市場価格は2500万円。これが「売れる値段」です。住宅を買う場合は、自分自身の資金計画から「買える価格」さえ見きわめれば買えます。

    また、売り出されている物件の市場価格も「買い手市場」であるため「買いたい価格」と「買える価格」の差があまりありません

    ところが、反対に売る立場に回れば「売りたい値段」と「売れる値段」の差が出てきてしまいます。そしてこれからも日本は中長期的に買い手市場と考えれば、この「売りたい値段」と「売れる値段」の差が縮まるとは考えにくいのです。


    売主様には、「●月までに売りたい」と期限がつく方が多い

    また、売る場合は必ず「売る理由」があって売ります。そこに「いつまでに売りたい」と時間的制限がつく場合があるのです。家を買う人で「○月までに家を買わないといけない」という相談は受けたことがありません。

    法人の節税策の一環として「いつまでに不動産を買わなければいけない」と聞いたことがありますが、個人レベルではまずありません。「売る場合」は「買う場合」と比べ、時間的制限に縛られることが多いのです。

    また「中古不動産の売り手」の周りには、すでに売り出し中の物件、今後も供給が続く新築のマンション・戸建、住宅ローン破綻から売りに出されるであろう築浅の競売物件と、ライバルがいっぱいなのです。


    住宅を買うとき、事前に調べる方は多いが、売却で調べる方は少ない

    住宅を買う前に勉強される方はたくさんいます。

    しかし、自宅を売る前に勉強される方はあまりいません。

    本来は、売却時こそ「売るためのノウハウ」を勉強する必要があるのです。


    次回からその「ノウハウ」をご紹介します。
     




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    次回は、「家を売るということ(6)・自宅売却の成功の3つのポイント」です。


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