不動産コラム「家を売るという事」Vol.14①「売却価格の決め方」②「3つの価格」 | センチュリー21グローバルホーム
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不動産コラム「家を売るという事」Vol.14①「売却価格の決め方」②「3つの価格」
【売却価格の決め方】
売りに出す自宅の価格は、どのように決められるのでしょうか。
それは、不動産会社が持ってきた査定を参考にしながら、売主さんと不動産会社が相談しながら決めていきます。
そこで、まず不動産会社の査定方法についてご説明しておきましょう。現在、主に使われている査定方法は以前ご説明した「取引事例法」といわれるものです。近隣の似たような物件の過去の成約事例・売出物件をもとに査定価格を算出します。不動産会社は査定を頼まれると、まず査定対象の自宅と同じような物件が過去に売り出されていないか、成約していないかを調査します。その価格を参考に、査定対象物件の価格を決めていくのです。
この場合、「同じ条件で、過去にこれくらいの価格で売れたので、売主さんの自宅はこれく、「同じ条件で、過去にこれくらいの価格で売れたので、売主さんの自宅はこれくらいですね」という説明になります。使い方によっては精度の高い査定ができる取引事例法ですが、弱点が2つあります。
1つ目の弱点は「事例の数と事例の成約時期事例の数と事例の成約時期」です。
つまり、たくさんの事例がある物件ではあれば精度の高い査定ができますが、たった1つだけしかない場合、その事例による査定の精度は低くなります。もちろん、事例が多ければ成約価格の平均を出してみることで、より精度の高い査定が可能となります。但し、事例の成約時期が直近であればいいのですが、3年前、5年前となれば、不動産市場の動向も変わっており、あまり参考にならないでしょう。
2つ目の弱点は「売主さんの背景がわからない」ということです。「なぜ、過去の売主さんは自宅を売ったのか」については、データベースに記録されません。
しかし、この売主さんの背景は価格を決める際にきわめて重要です。お金に困っていて今すぐ売りたい売主さんだった場合は、値段を下げてでも早く売りたいため、市場価格で勝負せずに少しでも早く売れるように売り出し価格を下げます。このため、事例価格は市場価格より安い可能性が高いでしょう。逆に余裕がある売主さんの場合は、気長に少し高めの値段から売りに出します。
そして、いいご縁があればいい値段で売れます。このため、事例価格は少し高めとなります。このように価格には、「売主さんの背景」が大きく影響するのです。
また、当たり前ですが、不動産売買は売主さんと買主さんがあって成立するものです。
そして、そこに市場が形成されます。ですから、いくら精度の高い事例を参考にしても「売り出すまでわからない」というのが本当のところです。
しかし、それでは値段の考えようがありません。だから事例を参考にして、たたき台を作るのです。
よく売主さんの中に「同じ条件であの家はこれくらいで売れたから、私の部屋もこれぐらいで売れるだろう」と決めつける方もいらっしゃいますが、それは非常に危険です。それはあくまで「事例」であり、売主さんの背景まではわからないからです。
また、住宅ローン残高によっては「これ以上の価格で売らなければいけない」ということもよっては「これ以上の価格で売らなければいけない」ということもあるでしょう。過去の事例を参考にしながら、売主さんの置かれた状況、お金の問題、そして売主さんの売りたい値段などを総合的に考えて、査定の値段を決めていくのです。それでは、不動産会社が提示する「査定額」をどのように参考にし、どう売り出し価格を決めていけばいいのでしょうか。
次回は売り出し価格を決めるための「3つの価格」をご説明します。
【3つの価格】
査定書をたたき台に、不動産会社 と相談をしながら ご 自宅を売りに出す価格を決めていきます。その際、「売ることができる価格」「売れる価格」「売りたい価格」の3つを考えてください。
①売ることができる価格
ここまで下げれば、すぐ買い手がつくであろう価格を指します。
また、最低限これ以上でなければ売る意味がない、価格の下限値です。
例えば、住宅ローンの残高が2000万円で、その他仲介手数料等の諸費用が80万円とすれば、合計2080万円以上で売れなければ費用の持ち出しになります。負担できる自己資金の限度額50 万円とすれば、「2080万円−50万円」で、 2030万円が売ることができる価格の最低ラインとなります。
②売れる価格
不動産会社の査定額を指します。売りに出し、実際に買主さんと成約できるであろう価格のことです。
③売りたい価格
売主さんとして希望する売却価格のことです。価格の根拠は、ひとまず置いておきます。この3つについて 不動産会社 と相談しましょう。たいていの場合、この3つの価格は「売ることができる価格」が1番低く、「売れる価格」が中間、「売りたい価格」が1番高くなります。
例えば、住宅ローンの残高や仲介手数料などの諸費用を計算してみると、最低2200万円で売る必要がある場合で、不動産会社の査定額はの査定額は2400万円。
売主さん自身が、これくらいで売れて欲しいと思っている金額が2600万円とします。
すると、3つの価格は以下のようになります。つの価格は以下のようになります。
売ることができる価格=2200万円
売れる価格=2400万円
売りたい価格=2600万円
このように3つの価格を設定します。つの価格を設定します。
なぜ、このように3つの価格を考えなければいけないのでしょうか。
それは、自宅を売却していく「戦略」を考えるためにきわめて重要だからです。
もし、売り急がなくてはならない状況に置かれている場合は、「売りたい価格」から売る時間はないはずです。
とりあえず、今すぐ「売れる価格」で売りに出すべきで、早急に買主さんさんを見つける必要がを見つける必要があります。
逆に、資金的な余裕もあり売り急いでいない場合は、時間がかかっても高く売りたいということであれば「売りたい価格」でじっくり勝負して、いいご縁を待つこともできます。
しかしほとんどの売主さんは、「できるだけいい条件で売りたい。でも早く売れるほうがいい」と考えます。
査定を持ってきた不動産会社は、「この査定額で売りましょう」というでしょう。
でも、もし不動産会社のいう価格で売ってしまった後、「あぁ、もうちょっと高く売れたかも」と後悔したくはないものです。
では、どのようにして売り出し価格を決めればいいのでしょうか。
答えは簡単です。
3つの価格をもとに「売る戦略」を考えればいいのです。
次項で「売る戦略」について、AさんとNさんの事例でご説明しましょう。
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