不動産コラム「家を売るという事」Vol.13①「レインズの機能」②「高く売るためには情報収集」 | センチュリー21グローバルホーム
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不動産コラム「家を売るという事」Vol.13①「レインズの機能」②「高く売るためには情報収集」
【レインズの機能】
ここで少しレインズについてお話します。
レインズでは、過去に成約した事例と、現在売り出されている事例の2つを見ることができます。成約事例では、実際に成約した年月日まで出ています。その為、「ここ1年でこういう事例がある」ということは、だいたいわかります。
現在売りに出されている事例では、今、周辺で売られている物件の売出価格がわかります。その為、今現在の市場観をつかむことができます。この2つを参考にして査定価格をつけているわけですが、一般的には過去の成約事例のほうを見る会社が多いです。
「1年前、同じような部屋が 4000万円で売れている。それから1年経っているから、3800万円ぐらいだろう」というような判断です。これを時点修正といいます 。実際に、あるマンションで不動産会社10社に依頼した査定価格の差が500万円以上あったこともあります。このマンションは総戸数200戸超で築年数も10年ほど経過し、多数の成約事例・売り出し事例があったにもかかわらずです。このことからも、実際の査定方法は会社や担当者で異なり、各社で査定価格算出の根拠に違いがあることがわかります。一般的に、マンション売却の査定価格は、一戸建てや土地の査定とは異なり、価格に差が出にくいと言われています。特に、大規模なマンションでは自宅と同じタイプが多数あり、同じタイプで成約や売り出しの事例があれば、各社がその事例を参考に査定するからです。その為、本来、売りたいお客さんにデータを知らせて、「過去にこの値段で売れており、現在似たような物件がこのくらいで売り出されています。だいたいこの査定価格になります」と情報を共有しながら、一緒に考えればいいのです。成約・売り出し中の事例はすべて、お客さんに知って頂くのが理想です。
しかし、レインズと言うデータベースがあることを知っているお客さんが「成約・売り出し中の事例をもっと教えてください」と言っても、抵抗を示す不動産会社は少なくないです。お客さんが知らない情報をを持っていることが、不動産会社の財産だからです。データを完全に開示してしまうと、お客さんにとって不動産会社を頼る「価値」が下がってしまうのです。
しかし、「情報化社会」の到来で、どの業態でも、顧客との情報ギャップがなくなってきています。これまでの不動産業界では、「物件情報」を提供することが、お客さんにとっての価値でした。インターネットがなかった時代では、お客さんの物件を知るためには、不動産会社に頼るしかなかったのです。いまでは、インターネットで物件を簡単に検索できますから、そもそも、情報提供ということに価値がなくなっているのです。不動産会社の実力が本当に試される時代になったとも言えます。物件情報そのものではなく、提供するサービスの質で価値を提供していく、そんな変化を迫られているのです。物件査定に関する不動産会社の対応を見ることで、その会社が何で勝負をしているのかを見極めることもできるのです。物件情報((売り出しや成約の事例売り出しや成約の事例))を出し惜しみする会社は、疑ってかかりましょう。
【高く売るためには情報収集】
インターネットで売り物件を調べることができなかったころは、「同じ物件の他の階で200万円安い物件がある」などということはわかりませ んでしたが、今は簡単に調べられます。ご自宅と同じマンション内や同じエリアで、 A物件が2500万円、B物件が2700万円で出ているとしましょう。この場合、たいていの買い手は片方だけ見て決めないはずです。両方見て、じっくり比べて考えるわけです。こんな状況で、ご自宅の査定額がいくらであっても、あまり意味がないと思いませんでしょうか。2500万円から2700万円の間か、そのちょっと上か下か、査定額が高い低いよりも、実際にいくらで売りに出すべきかの方が、よほど重要です。
そして、やや極端な言い方になりますが、売る側自分で値段を決めるしかありません。不動産会社に査定価格を高くできないか相談するより、いくらで売りに出すかの意見を聞きましょう。そして自ら判断するのです。
査定はあくまでも参考値です。早く決めたい(早くお金が欲しい)という場合なら、という場合なら、2700万円という査定額でも2500万円で売りに出すでしょう。早く決めなくていいのであれば「2ヶ月経っても売れなかったら2500万円に下げる」などと決めて、ある程度心の余裕を持って売りに出せばいいのです。
上記でご説明の通り、査定価格は参考値です。皆様査定価格に目が行きがちですが、大事なのは、売出価格の決定よりも、価格を下げるときなのです。そして、やれることをやり尽くしていないのに値段を下げようとする不動産会社も、たくさんあります。「チラシもまきました、ウェブサイトにも小さなサイトまで網羅して載せました。でも、どうしても売れません。だから下げませんか」と、やることやって初めて値段を下げるべきなのです。
先の専属専任媒介をした場合は1週間に1回、専任媒介契約は2週間に1回、不動産会社からレポートが来ることになります。それを見れば、やることをやっているのかいないのかわかります。
やるべきことを全然やっていないのに、「だめです。そろそろ価格をこのくらい下げませんか」と、とにかく下げることばかり言ってくる会社であれば、媒介契約の解消を検討するのも一つの手です。
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