「家を買う」という事Vol.29 | センチュリー21グローバルホーム
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「家を買う」という事Vol.29
【中古一戸建てのチェックポイント室内編 ②】
前回に引き続き、中古一戸建ての内見時にチェックすべきポイントをご紹介させて頂きます。前回は床下を中心に見ていきましたので、今回は天井等、視線を上側に向けていきたいと思います。
5.壁・天井
壁と天井に関して、基本的に見つけ出したいのはまずは「雨漏り」、次に過度な「結露」です。水が染み込んだことがある場合は、波紋状の跡がじんわりと広がっていたり、不自然に壁紙が浮いていたり、ひどいときには剥がれ落ちていることがあります。そういった症状が出ている場合、できれば触ってみると良く、周辺の健全な面と比較して柔らかく感じる場合は水濡れの可能性が非常に高くなります。
また、慢性的に水気にさらされた場合、カビが生えてくることもあります。ただ、カビは換気を充分にしていないなどの、使い方が原因で発生してしまうケースもあるので、必ずしも不具合でない可能性があることはご留意ください。
次に、壁紙の「ヒビ割れ」についてですが、これも不具合でないケースがありえます。具体的には壁紙の下地となっている部材が湿度の変化に応じて膨張と収縮を繰り返し生じる壁紙の破れは問題ありません。この場合の破れ方は比較的きれいな直線に近い形で出てくることが多いです。注意が必要なのは、破れ方がギザギザとしている場合で、家全体に不自然な力が掛かってしまっている可能性がありますので要注意です。
6.屋根裏
最後に天井の更に上、屋根裏を見ていきます。点検口がある場合はそこから、無い場合も押入れの天井部分から出入りができるケースがありますので確認していきます。天井と同様に「雨漏り」の可能性を最大限に警戒していきます。
雨の日に確認すると最も確認しやすいですが、乾燥してしまっても雨漏りがある場合、木材に変色が見られることが多いので、周辺の木材と色が違っている箇所がないかを見ていきます。また、最近の住宅では少なくなってきていますが、ネズミや鳥などの小動物や、蜂などの昆虫類が住み着いていることもあります。虫類が住み着いていることもあります。住み着いた生き物の種類によっては巣や糞などの形跡・臭いが見つけられる可能性があるので、木材の影や横に伸びた梁の上など、通り道となりやすそうなところを探すと良いで良いでしょう。
さて、専門知識がなくても目視で見つけられる代表的なチェックポイントをご紹介させて頂きました。
しかし、前回の冒頭で申し上げたように、実際にどのような不具合が起きているのかや不具合の有無についての判断はとても難しいです。ここまでのチェックポイントを参考に、もしもご不安を感じられる場合、「ホームインスペクション」や「既存住宅瑕疵保険」といったサービスの活用をご検討いただけると良いかもしれません。
迷われた場合はご相談くださいませ。
【価格交渉】
我々としても、皆様としても、中々切り出すキッカケが掴みにくい「価格交渉」について、今回は意を決して取り上げていきたいと思います。不動産会社としては、売主様の心情も推察できてしまうので、正直話しにくいところではあるのですが、自分自身が買う立場となれば当然「少しでも安くしたい」と考えると思います。
ですのでここは腹をくくって、お話させて頂きます。
まず結論から申し上げます。
「価格交渉の可否」は「売主様の売却したい気持ちの強さ」に比例します。
もう少し具体的に言えば、「売却希望時期が近ければ近いほど」「売却動機が強ければ強いほど」価格交渉は通りやすくなります。極端な例を挙げると下記のような状況です。
時期が近い=すぐにでも
動機も強い=売らなければならない
具体的には「返済や税金等の支払い期限が迫っている場合」や、「買い替えで新居を先に契約してしまっている場合」などです。こうした場合は、多少の値引きをしてでも「売ること」が優先されますので期待値が高いのです。
したがって価格交渉ができそうか知りたいときには、「いつまでに」「なぜ」売却をしたいのかを把握することが重要になります。売主様に直接聞くのは難しいと思いますので、こういったときこそ、我々不動産業者を活用して頂けると良いと思います。
ちなみに、タイミング次第では価格交渉が難しい場合もありますので併せてお伝えさせて頂きます。
1.「売却開始」又は「価格変更」の直後
いずれの場合も、新しい物件情報を市場に流したばかりですから、売主様としては「焦らずに新しい検討者が現れるのを待ちたい」と考える傾向が強いです。
2.人気物件
条件の良い物件であれば、複数の検討者が同時に現れることは珍しくありません。見学希望者が多い時は「他に条件の良い申込みが来るかもしれない」と考えられますし、実際に申込みが重なることがあれば条件の良い申込みをお受けすれば良いことになります。申込みが重なることが懸念される場合、価格交渉は「交渉無しの申込みが他から来れば競り負けてしまう」というリスクを承知のうえで進めなければならない点は注意が必要です。
さて、売主様の状況や、競合する申込みの有無なども把握した上で価格交渉を決断されましたら、あとは強い気持ちでたら、あとは強い気持ちで臨むのみとなります。
しかしながら、交渉をするにも通りやすくなる進め方もあるので少し触れておきたいと思います。
まず、ただ闇雲に値引き希望額を伝えるよりも、根拠を示したほうが良いです。
具体的には「キッチンとお風呂などの水周りを中心にリフォームをしたい。見積りを取ったら○万円だった。全額とは言わないがリフォーム費用の半額分について値引きをご検討頂けないか?」といった進め方です。
上記の例ですと、数字の根拠を示しておりわかりやすいうえに、「全額と言わず半額」という歩み寄りの姿勢、「既に見積もりも済ませていう歩み寄りの姿勢、「既に見積もりも済ませているほど本気」という複数のアピールが盛り込まれています。根拠を示した上で、誠実な交渉姿勢や、購入に対する強く前向きな意思も伝えられるようにすると、売主様としても交渉に応じる気持ちが生まれやすいのではないでしょうか。すると、売主様としても交渉に応じる気持ちが生まれやすいのではないでしょうか。
売主様の趣向によっては根拠よりも「大切に使わせて頂きます」といった「気持ち」を大切にされる方もいらっしゃるのでケースバイケースではありますが、何にせよお相手があっての「売買」ですので、相手の方にあわせた交渉をすることが重要になると思います。