「家を買う」という事Vol.27 | センチュリー21グローバルホーム


  • 「家を買う」という事Vol.27




     

    【中古一戸建てのチェックポイント③】
    引き続き、中古一戸建てのチェックポイントについてです。前回までは「基礎」の見るべきポイントをご紹介させて頂きました。今回は「外壁」のチェックポイントからお伝えしていきたいと思います。
    2.「外壁」
    ・ヒビ割れ 
    ・継ぎ目の劣化 
    ・チョーキング現象
    ヒビ割れは基礎と共通した確認事項です。
    ちなみに、そもそも住宅の外壁に課せられた最も大きな役割の1つは「防水」です。ヒビ割れ以外の項目も「防水性が確保できているか」という視点が入ってきますし、これは次に紹介する「屋根」についても同様の考え方をしていきます。これらについては「ヒビ割れ」という形状に限らず、「防水性を損なうような破損がないかどうか」という視点で全体を確認して頂けると良いと思います。次に「継ぎ目の劣化」「チョーキング現象」を見ていきます。これは外壁材にも寄ってきますが、一般的に採用例の多い「サイディング」の場合を想定しています。サイディングとは工場で作られた板状の「外壁材」ですが、外壁表面をこの板で覆っていく「工法」を「サイディング」と呼ぶこともあります。
    ちなみに、サイディング以外の外壁としては「タイル張り」「塗り壁」等が挙げられますが、これらのチェックは先に触れた「ヒビ割れを含む防水性を損なう破損の有無」を確認して頂ければ、簡易的な診断としては充分です。さて「継ぎ目の劣化」についてですが、前述のようにサイディングは板状の部材を張り合わせています。当然、板と板の間には隙間ができますので、そこに「コーキング材」と呼ばれるゴム質の材料を流し込み繋ぎ合わせています。この「コーキング材」が劣化していないか、これをチェックしていきます。新しく健全なコーキング材は、弾力があり、滑らかな表面をしています。
    しかし、劣化が進むと弾力性が失われていき、表面もヒビ割れたりざらつきが目立つようになっていきます。こうなれば、隙間から浸水する可能性が出てきますので補修が必要になるわけです。
    最後は「チョーキング現象」です。サイディングの表面を見て、粉を吹いているように見えた場合は「チョーキング」が起きているかもしれません。表面を指でなぞったときにチョークの粉のように、白い汚れがついてしまうような状態を指します。軽微な段階で表面の塗装を行えれば問題はありませんが、劣化が激しい場合、塗装では対処できずサイディングの交換を要する場合があります。当然、塗装よりも交換の方が高くつきますので要注意です。

    【中古一戸建てのチェックポイント④】
    今回も引き続き、中古一戸建てのチェックポイントについてです。
    3.屋根
    基礎・外壁と同様に、まずは「防水性を損なう破損がないか」を確認していきます。屋根の場合、物理的にわかりやすいものはあまり多くないのですが、外壁で触れた「チョーキング」のように色合いからある程度の劣化度合いを読み取れることがあるので、そこは見ておきたいところです。具体的に黒や紺など色の濃いものは「白っぽく」、白等の色の薄いものは「茶色っぽく」、変色していないかを確認します。特に日当たりの良い箇所と、日当たりの悪い箇所を見ることができる場合は、それらの差を見比べると良いと思います。屋根全体の目視は容易でありませんが、最近はドローンを活用して比較的安価に診断をしてくれる業者も出てきています。不安な場合はこういった診断サービスも選択肢の一つになるかもしれません。
    ちなみに、前述の「外壁」、今回の「屋根」と、次に紹介する予定の「バルコニー」など、「防水を目的とした部分」で「雨ざらし」になっているものは、一般的に10年~20年以内に補修を要するケースが多いです。実際の状況をチェックすることも大切なのですが、売主様か不動産業者に「補修していない期間が何年か」確認することで、大凡の劣化度合いを推察することも可能です。「10年以内に補修済み」であればある程度の安心感が得られますが、「20年以上放置」といった場合は基本的に近い将来に補修が必要になる為、必要になる費用も視野に入れておく必要が出てきます。
    また、「補修済」であっても施工業者によってピンキリな部分がありますので、「当時の報告書や保証書が残っていないか」「どこを、いくらで、補修したのか」といった情報を確認するようにしましょう。具体的な説明や資料があれば良いのですが、説明が曖昧であったり資料が無い場合は、信頼し過ぎず、やはり確認のうえで判断する必要があるかもしれません。
    4.バルコニー
    ここまでに何度も登場しております「防水性」を見ていきます。表面がシート状であればシート表面はもちろん、隅の継ぎ目を特に注意して見ておく必要があります。バルコニーは雨漏りの原因になりやすい箇所ですので、細かく見ておきたいところです。また表面だけでは中々見つかりにくいですが、下側からバルコニーの底面を見た時に「不自然な変色」が無いかも確認するようにしてください。雨水を由来とする錆びがあれば錆び色の染みができていたり、構造の木部に浸水している場合は木部に発生したカビの色が染み出てきていることがあったりします。併せて、バルコニーに入ったときは、手すりや物干し設備にぐらつきや錆が無いかを見ておきます。
    また、エアコンの室外機周辺は傷みやすいですが、劣化を確認しにくく見落としがちですので、要注意です。


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